青空朗読は”青空文庫”に収蔵されている作品をナレーターが朗読した作品を公開している無料のサイト・アプリです。
青空朗読は社団法人が運営する社会貢献活動で、そのために無料で公開されています。収蔵作品は著作権保護期間が切れた作品が主であり、明治から昭和初期の作品となっています。収蔵作品数は1000作品に達しているようです。(2023、1月時点)
朗読は当初はプロのアナウンサーの協力で始められ、現在は朗読を学んだ一般の人からの作品も含まれた朗読作品群となっています。これらは全てボランティアで提供されています。
また著作権の保護期間延長を求める条項を含むTPP(環太平洋経済連携協定)が青空文庫の活動に少なからず影響を与えているようですので、この点には注視が必要と思います。
感想:
私の”聴く読書”体験はこの青空朗読から始まりました。当時、高速道路を利用した通勤をしていたので、その際の時間の有効活用のために使い始めました。その時の感想が
「素晴らしい!!!」
でした。自分の好きな時間に朗読してくれるなんてなんて凄いことなのだろうと感激しました。ラジオ番組の本の朗読では必要な時間分だけ朗読してくれることはないですから。本も選べないですしね。
とにかく朗読アプリの素晴らしさに目覚めてしまって、通勤時間、食事準備や片付け時、落ち葉掃除の時、散歩や運動、ハイキングなどなどひとりで考え事ができるようなタイミングでは必ず朗読を聴いていました。
以前は収蔵朗読作品はあまり多くなかったと記憶していますが、今では数も増えてかなり利用価値の高い朗読サービスとなっています。
有料の朗読サービスに比べれば圧倒的に収蔵数は少ないですが、朗読の質やアプリの使い具合に特に不満はありません。何せ無料ですから文句など言えるわけがありません。
”聴く読書”に興味を持った方はまずこの青空朗読から始めるのがいいと思います。”聴く読書”体験は限られた人生の時間の使い方に新しい光が差すような感じです。それぐらい新しい体験でした。
ただし、読書に興味のない人には全くそういった感動はないと思います。求めている人には期待以上の喜びですが、そうでない人に押し付けても耳に入ってこないものです。
収蔵作品について
収蔵作品は明治、昭和の文豪と言われた方々の作品が大半です。サン=テグジュペリ、チェーホフ、カフカなどの海外作家の作品も少しですが、収蔵されています。
芥川 龍之介、有島 武郎、石川 啄木、江戸川 乱歩、尾崎 放哉、小津 安二郎、菊池 寛、北大路 魯山人、小泉 八雲、島崎 藤村、太宰 治、種田 山頭火、中島 敦、夏目 漱石、林 芙美子、正岡 子規、宮沢 賢治、与謝野 晶子などなど
運 営:一般社団法人 青空朗読
代表:谷岡 理香(元東海大学 文化社会学部 広報メディア学科教授)