石見銀山(島根県太田市)に行った時についでに立ち寄ってみた公園。三瓶は「さんべ」と読むそうです。同じく太田市にあります。全く期待せず行った埋没林公園なるもの、すごく興味深い施設でありました。
地中の森
埋没林とは樹木が根を伸ばし立ったままの状態で化石化してしまったものだそうです。その状態で展示されています。
4000年前、三瓶火山の噴火によって火砕流と土石流が発生してその微妙なタイミングや様々な条件が偶然重なってこういった埋没林が形成されました。
埋没林は全国約30の地点で発見されているそうです。条件が揃わなければ、高温の溶岩によって樹木は芯まで炭化してしまって残らない。ごく表面だけが炭化した上に保存に適した条件下となるという奇跡が必要。樹種は杉が多いようですね。
4000年前の噴火時にその樹木はすでに直径2mの太さの木であったと言うことで、木の遠くなるような壮大な話ではないですか。
これも工事中の写真を見て「これは何か貴重なものだ!」と気付いた人がいたから調査が始まったのであって、そのまま工事が進んで、全てが破壊されるということもあり得たのでしょう。
Googleマップで上空から見るとなんか変わった感じの建物群だなと思いますが、実際に見るとただ地下鉄のような入り口があるだけでこれだけ!?って感じです。山中にある芝生公園の地下鉄入り口です。
ところが内部は深さ13m、直径30mの円筒型地下展示室です。これだけでもなかなか珍しい展示ですよ。エレベータがありますが、膝が大丈夫な方なら片道は螺旋の階段を行きながら観察するのがベストです。
周りは民家がちらほら点在するだけの山中です。少し離れた所に三瓶自然館サヒメルと言う施設もあります。ここも展示に工夫があって楽しめます。