学ぶことも遊びと考えればこれまた実に楽しい/危険物取扱者資格試験乙種

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 訳あって55歳にして危険物取扱者の資格を取らなければならなくなりまして、本当に何十年ぶりかの受験勉強をしたのであります。ボイラーの灯油タンク容量がかなりあるので、無資格ではこれを維持管理することができないからです。参考書を読んでこれを頭に叩き込むという作業が最初はかなり抵抗感がありました。上手く表現できないのですが、なんというか脳が嫌がっている感じです。若い時に比べ集中力も落ちているし長時間も苦痛です。それでもじっくり同じことを続けているとやがて慣れてきました。脳がイヤイヤをしなくなってきたのです。結果的には第一目標の乙4に合格できました。今日はそんな学びのお話を。

危険物取扱者資格試験

 今回必要なのは灯油やガソリンを規定数量以上扱える乙種第4類と言う資格試験。一応国家資格ですね。危険物取扱者の資格には1類から6類まであります。そして取得の方法によって甲種と乙種(丙種もあるが試験自体あまり実施されていない)があります。1〜6までを一気に取得するのが甲種の試験で、当然試験範囲がすごく広いのでなかなか大変であります。それと受験資格があるので誰でも受けられるわけではありません。ある種の人たちにはそれがステイタスらしいです。大きな工場などでは実務経験の扱いに差があるなど優遇される点も当然あります。

危険物取扱者
製造所、貯蔵所又は取扱所における危険物の取扱いは危険物取扱者でなければ行ってはならず、それ以外の者が取り扱う場合は、甲種又は乙種の危険物取扱者の立会いが必要です。


 乙種受験には学歴、実務経験などの受験制限がないので誰でも受験することができます。乙1〜乙6までをバラバラに取ることができますが、スタートは乙4種が一般的となります。全部とれば結果的には甲種とほぼ同じ資格の意味を持ちます。また全部揃えるまで少し時間が必要になります。

 乙1〜乙6の中でも乙4が危険物の中でもメインの位置付けのものです。と言うのも最初に乙4の試験で法令、物理、性質の3種類を受験し合格しておけば、残りの乙の試験は法令と物理が免除されるために性質の試験だけになるのです。この乙4以外を追加で取得していく場合、試験問題は性質の問題10問を35分で回答するだけです。実際は15分で一度解答を作ってから、もう一度全部を見直して合計30分ぐらいで終わります時間が足りないということはないと思います。ただ正答率が60%なければならないので、4問までしか間違えられません。
 受験対策本には出ていなかった新しいタイプの問題も1、2問は用意されているので他の定番問題は自信を持って解答できるぐらいでないと受からないかもしれません。試験は5択のマークシートです。私の場合は乙4の試験勉強として3ヶ月ぐらい前からぼちぼちと勉強を始めて、残り1ヶ月のところで夜に2、3時間を受験勉強にあてました。

苦痛な勉強とは思わず、興味を持って臨めばなんだって楽しい


 乙4は正式には乙種第四類・引火性液体です。ガソリンや灯油などです。日常生活の中で最も身近にありながら実はあまり実体をよく理解していないものではないでしょうか。私は実体験としてガソリンの危険性を感じていました。私の別サイトでもガソリンの危険についての記事を載せています。バンライフにおける危機管理/週末はちょい古アメ車で行こう!

 ガソリンは非常に危険な液体です。最近ガソリンを撒くなどの犯罪や事件があったりするので、その危険性が少しずつ認知されてきたのではないでしょうか。ガソリンは引火点が−41℃なのでこの温度以上で引火します。液体の時は水より軽いので水面を覆います。火のついたまま水が流れるとずっと先まで流れていきます。そのまま蓋付側溝内に入ってしまうと直接消火できないということです。そして側溝の行き先にメタンガスが溜まっているような空間でもあれば爆発の危険もあります。

 さらに揮発したガソリン気体は空気より重いので足元に漂います。漏れているガソリンタンクはずっと向こうにあってもここまで引火性の気体が漂ってきている可能性があるわけです。しゃがんでタバコに火でもつけようものなら、、、。

 ガソリンよりもっと危険な液体もありますが、この4類は危険物の中でも身近なものも多いがその危険性が非常に高いという点で重要な資格になるわけです。

 今回、私は乙4の試験は法令、物理、性質とも合格ラインで一回で合格できました。試験の申し込みをするときに講習会も勧められたのでこれにも参加しましたが、疑問を質問するのにはいい機会ですが、これに参加しなくてもしっかり勉強していけば合格はできます。

結果的には一番難しい問題は練習問題でして、実際の試験はもっと簡単です。


 基礎知識を一通り勉強して練習問題を解く、間違いを確認する、基礎をまた一通りおさらいする、また練習問題を解く。これを2、3度繰り返せば合格できるレベルぐらいにはなります。でもどうせなら実生活で役に立つように知識をしっかり身につけて百点満点を目指しましょう。今後この資格を頼りに就職に役立てようという年齢でもありませんが、物事を知っていくというのは本当に心が充実して満足感のあるお楽しみになります。資格マニアという人もいるようですよ。知りたがりになって色々なことを学んでいきましょう!

追加で乙1、乙6を受験しちゃいました

乙4を取得したので、勉強癖をそのままにするように、追加の試験も受けることにしました。

 乙4合格から3ヶ月後の試験で乙1と乙6を受験しました。
 乙1は酸化性固体、乙6は酸化性液体ということで性質が似ているのでこれを合わせて勉強しまして、受験しました。各自治体によって違うのかもしれませんが、大分県では追加の試験は一度に2種類しか受けられないので、この2種類を受験しました。身近な漂白剤とか肥料成分が危険物の一種だったりするとは驚きです。濃度や量、そして同時に保管されることで危険度が跳ね上がる物質のことなどこれまた知って驚き、知識が増える楽しさ満載の学びです。結果発表にはまだ時間があるので、後ほど報告します。