長野県・木曽エリアへの旅
長野を貫く国道19号を上松町で離れ県道473号をしばらく行くと標高1000〜1500mに位置する木曽ヒノキ主体の休養林に到着します。赤沢美林とも言われる美しく静かな森。開園は例年4月下旬から11月初めまで。駐車場は有料、施設整備のための資金となります。ペット自粛、動植物採取禁止
ちなみに自然休養林とは林野庁が国有林の有効利用目的で指定している遊歩道や駐車場など含めた国有林付帯の施設・公園のことです。
Googleマップが途中で曲がる怪しいルートを案内するので気をつけてください。舗装路を道なりに行けばいいです。Googleマップを鵜呑みにして何度とんでもない道路に誘われたことか。。
赤沢美林は江戸時代から伐採を制限されてきましたので、今なお樹齢数百年などの檜が堂々とそびえています。
伊勢神宮の式年遷宮にはここの檜が長らく使われてきましたが、今では確か台湾産だったような、、。
これには森林皆伐や林業不振、戦乱や盗伐、遅すぎた植林事業などさまざまな要因があります。二十年に一度の式年遷宮では大量の良質な檜が必要とされ、御神木に至っては二本が対でなければならなくてしかも何百年モノでなければならないなど条件が厳しいのです。そんな現実もありますがマイナスイオンたっぷりの森林浴によって心洗われる気持ちになれますよ。
森林浴
森林浴という言葉はこの地から始まったそうな。日本三大美林は長野の木曽ヒノキ、秋田の秋田スギ、青森の青森ヒバとのことで全国的にも貴重な森となっています。その深い木曽ヒノキの森の中で深呼吸をすれば体が洗われる感じがします。真夏でも午後も遅くなると寒いです。長袖は必ず持ちましょう。
木曽五木というのがありまして、木曽での重要な産業樹種となっております。
ヒノキ・アスナロ(ヒバ)・コウヤマキ・ネズコ(クロベ)・サワラ
いくつかは葉の形状が似ているので見分けが難しいです。そこからアスナロは「明日には檜になれるだろう」ということからその名がついたとされているのは有名ですね。木曽ヒノキを名乗れるのは樹齢150年以上のものだけらしいです。
このエリアは散策が主になります。トレッキングシューズをしっかり履いて森林浴を楽しみましょう。道路も行き止まりなのでこれ以上は自転車でも進めません。ですが周辺はどこへ行っても最高の自然環境なので赤沢休養林から近いおすすめスポットを紹介しておきます。電動アシスト自転車の出番もありますよ。
周辺スポット
- 寝覚の床
浦島太郎が目覚めたところがここだったそうじゃ。平らな巨石がゴロゴロの圧巻の景色です。河原まで降りられます。 - 阿寺渓谷
エメラルドグリーンの淵が美しい。赤沢美林からは直線距離にしたら数キロですが、直接は行けません。国道19号に戻って名古屋方面です。木曽川へ流れ込む美しい阿寺川の上流へ進めばキャンプ場もありますが、車の侵入禁止の時期もありますので注意が必要です。 - 白川氷柱群
季節限定ですが、土壌から染み出す伏流水が凍ると目を見張るような風景になるのです。巨大なツララの連続です。他にも氷柱・氷瀑が出現する場所があるのでぜひ通りががりのスポットを見つけてください。気温がマイナス10〜20℃にもなるこの地域ならではの風景です。全面凍結ではないにせよ3月ぐらいでもまだ見れますよ。タイヤの選択には要注意です。 - 木曽駒ヶ岳
木曽駒ヶ岳は中央アルプスの最高峰(2956m)。その西側の登山口が上松町にあります。車で標高1200mまで上がれます。ちょうど登山口に山小屋があります。美しくも毒のある高山植物が咲いていたりしますが、採取禁止ですので。またこのエリアは熊の生息域ですから十分に注意が必要です。
息を切らせて山を登り切ると遥か先に南アルプスの山々が見えます。眼下には駒ヶ根市一帯が見渡せてここに住みたい!と思うこと間違いなしです。
この木曽駒ヶ岳の東側に通っているのが中央構造線。そしてあの南アルプスの主峰、甲斐駒ヶ岳の向こう側がフォッサマグナの西端です。壮大な地球の歴史の一端ですね。