14時間17分 ナレーター:川勝亮太郎
オンデーズというメガネ販売会社復活に至るドキドキハラハラの波乱の経営物語、実に面白かったです。
ちょっと無理しすぎじゃないのと思う場面も多々ありますが、それゆえの危機も乗り越えられるのは若さかな。とにかく経理担当が優秀すぎて憎たらしい銀行とのやりとりが興味深い。
私は個人事業者であって会社経営者ではないが、仕事というのは自分をも含めた『人材』だなと今更ながら思う。戦国の武将でも戦乱期の欧米の国王でも参謀、側近などというブレインが居てこそ力が発揮できるのである。ひとりで出来ることは限られている。
本書にも出てくるアフリカの有名な諺は真をついた人間の知恵ですよね。
「早く行きたいなら、ひとりで行きなさい。遠くまで行きたいなら、仲間と行きなさい。」
銀行ってのは本当につまらん奴らだよなと思う。そんな中でたったひとりのバンカーが奮闘してくれるなんてこともあるんだな。男気のある人だ。
私の周りでも融資を巡っての話で、銀行が見識のある所作をしたとか聞いたことがないな。
経営力はあるのに資金が足りないという会社に金が貸せないなら、銀行なんて存在意義がない。物語とは関係ないが銀行の行いというのを考えていて思い出したので、、、。
バングラデシュのダッカといえば貧困に喘ぐ首都。というか国自体が貧しい。そのダッカで貧困層を対象とした少額融資をおこなうグラミン銀行を思い出しますね。比較自体おかしなことですが、経営陣の哲学・思想が会社には宿るので全くお門違いとも思えない。
私はメガネっ子ですが、このオンデーズというメガネ屋は知らなかったのです。調べたら地元に何店舗かありました。興味を持ったので今度店に行ってみようと思う。
自分の足で立とうともがく若者に!
★★★★☆